私は防災士として、日本防災士会徳島県支部に所属しており、
徳島県内の防災出前講座の講師などの活動をしています。
よろしくお願いいたします。
美馬市立穴吹中学校の校区でも、梅雨前線や秋雨前線といった長雨・台風の時期には、
水害土砂災害の発生が心配されます。土砂災害によって停電が起こる事もあります。
今日の出前授業では、
自助共助公助・避難行動判定フロー・土砂災害・ハザードマップについて学習しました。
そこで今回は、土砂災害・ハザードマップの授業の様子をご紹介します。
ふだんからハザードマップで危険な場所を確認しておきましょう。!
結論から言いますね。
水害・土砂災害に備えて、
私たちはふだんからハザードマップで危険な場所を確認しておいて、
避難する際は、避難行動判定フローに沿って早めに安全な場所へ避難しましょう。!
参考記事:
美馬市立穴吹中学校 防災出前授業
221006anabuki-jhs-visiting-lecture-2これから、令和4年10月6日の美馬市立穴吹中学校での防災出前授業の
様子をご紹介します。
土砂災害
sediment-disaster土砂災害ってどんな災害なのでしょうか?
主な土砂災害には、がけ崩れ・地すべり・土石流の3種類があります。
これらの土砂災害が起きるときには、前兆現象が現れることがあります。
がけ崩れ・土石流のスピードは、速い時で時速約40km、
私たちが走るよりも無茶苦茶速いんです。
前兆現象に気付いてから、あわてて走っても、とても逃げ切れませ
ん。もし、巻き込まれたら亡くなる可能性が高いそうです。
警報が出たら、早めに安全な場所へ避難しましょう!
参考記事:
がけ崩れ
earth-fall次にがけ崩れです。主な特徴は、
・かたむきが30°以上の急な斜面で起きることが多いです。
・崩れる広さは数10mです。深さ1m~2mの浅い部分が急に崩れます。
地すべり
land-slide次に地すべりです。主な特徴は、
・かたむきが、がけ崩れとは違い30°以下のゆるやかな土地の斜面で起きることが多いです。
崩れる広さは数100mで深さ10m以上、がけ崩れより広いです。
・森林や畑、家がそのまま、ゆっくりすべることが多いです。
速度は1か月で1㎝くらいとゆっくりなので、人が亡くなることはありません。
しかし、地震や大雨の時には、急にすべることがあるので注意が必要です。
・昔地すべりが発生した場所は、土地の斜面がゆるやかで、湧水が多く、
地面がやわらかいので、暮らしやすい。
徳島県の山間部では、そういった場所に集落ができています。
前回地すべりが起こった地域は、再び地すべりがおこりやすいようです。
・現在も地すべりが起きている地域があります。
土石流
debris-flow最後に、土石流の主な特徴は、
・地域によっては、山津波とか、てっぽう水と呼ばれています。
・土砂や倒れた木が、谷川に沿って、時速40~50kmのスピードで流れて
きます。
・北岸の県道12号線鳴門池田線を走っていると、道路が上がったり下がったり
しています。これは、昔、土石流によって運ばれた土砂が、谷川の出口で
扇状に広がって積もった跡、扇状地と言われてます。
・土砂災害ではがけ崩れ・土石流による被害が多いです。
ハザードマップ
参考記事:
ハザードマップって、なぜそんなに重要なんでしょうか?
その理由は、西日本豪雨では、被害のあった地域とハザードマップが一致したこと。
西日本豪雨の後、ウェザーニューズが行ったアンケート調査の結果です。
weathernews2018-3引用画像:ウェザーニュースウェブサイト「減災調査2018」
”水害リスクの高い地域(左図):
ハザードマップに表示されている洪水浸水想定区域や低位地帯
浸水被害状況(右図):浸水した地域。浸水した水深を色別で表示。
この図によると、水害リスクの高い地域(左図)の約80%の地域で、住宅が浸水しました。 特に、広島県、岡山県、愛媛県といった西日本豪雨で被害の多かった地域では、 川の堤防が決壊し、住宅街が腰以上の高さまで浸水しました。
引用元:ウェザーニュースウェブサイト「減災調査2018」
つまり、浸水被害のあった地域と、ハザードマップに表示されている洪水浸水想定区域が、ほぼ一致しました。
また、西日本豪雨では、土砂災害で亡くなった人の90%の人が、土砂災害警戒区域の中で亡くなっていました。
つまり、ハザードマップに表示されていて、土砂災害の危険がある地域で亡くなっていました。
令和2年7月の熊本県球磨川(くまがわ)での豪雨災害でも、熊本県内の土砂災害で亡くなった人の90%は、土砂災害警戒区域の中で亡くなっていました。
つまり、ハザードマップに表示されていて、土砂災害の危険がある地域で亡くなっていました。
これは事実です。
それだけ、ハザードマップは正確だという事です。
美馬市WEB版ハザードマップ
mimacity-web-hazardmap美馬市WEB版ハザードマップになります。
このハザードマップでは、ため池ハザードマップなど、それぞれの凡例を重
ね合わせることができます。
また、座標にはUTM座標が使われています。
これと言った目じるしの無い場所でも、東西南北6桁の番号でその場所を特
定することができます。陸上自衛隊で使用されています。
ハザードマップって何なの?
riskmap-anabuki-jhs-1穴吹中学校周辺の洪水・土砂災害ハザードマップになります。
ハザードマップについて、少しお話します。
ハザードマップには、洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域に色がついています。
洪水浸水想定区域:
ピンク色の色がついているところ。
この図では、たくさん雨が降った時には、吉野川の水があふれて水に浸かると、心配される場所。
土砂災害警戒区域(イエローゾーンYZ):
黄色の色がついているところ。
土砂災害が起きた時に、人がケガをしたり、亡くなったりと、心配される場所。
土砂災害特別警戒区域(レッドゾーンRZ):
赤色の色がついているところ。
土砂災害が起きた時に、家がこわれたり、たくさんの人が亡くなったり、
特に被害が大きくなると、心配される場所。
現地に立ち入り禁止の警戒ロープが張られているわけではないので、
現地に行っても、ここから先がYZとわかりません。
このハザードマップを手掛かりにして、このあたりがYZだと思ってください。
どの場所でも、家がこわれたり、人が亡くなる危険があるので、立退き避難が必要な場所です。
ハザードマップでは、立退き避難が必要なこのような場所に、色が塗られています。
色が塗られている場所では、避難せずにそのまま、その場所に居ると、
災害に遭って、建物が壊れたり、人が亡くなる危険があります。
かといって、色がついていない場所は安全かどうか、となると、わかりません。
道路や山の中、色がついていない場所では、人々が利用する学校などの建物、
人々の家が無いので、人が亡くなったり建物が壊れたりする被害がありません。
被害が無いので色がついていないんです。
なので、色がついていない場所でも、谷川・崖のそばを通る時は、気を付けましょう。
大雨警報が出たら、回り道をしましょう。
穴吹中学校周辺のハザードマップ
美馬保健所周辺
riskmap-mima-health-centerハザードマップの現地の写真を紹介していきます。
美馬保健所の南側の崖は、急斜面で尾山9急傾斜地レッドゾーンに指定されています。
急傾斜地は、がけ崩れの危険がある場所です。
JRの線路の下をくぐると、尾山谷土石流危険渓流の看板があります。
こういった看板があれば、その近くに土砂災害の危険な場所がある、という風に考えてください。
この用水路が尾山谷2土石流レッドゾーンに指定されています。
土石流が起こった場合は、国道を越えて土砂が流れて来る恐れがあります。
JR穴吹駅周辺
riskmap-jr-anabukiJR穴吹駅の南側にお寺がありますが、お寺のそばを上がっていくと、柳田谷川が流れています。
この写真ではちょっと見にくいですか。砂防ダムがあります。
JR穴吹駅の近くのこの辺は皆さんもよく通ったことがあるかと思います。
ふれあい橋のあたりまで、柳田谷川土石流イエローゾーンに指定されています。
もし、この砂防ダムが無ければ、この広い地域が土石流レッドゾーンに指定されている可能性があります。
それからJRの線路の南側、穴吹高校のそばには岡の谷川が流れています。
上流には砂防ダムがあります。このあたり一帯が岡の谷川土石流イエローゾーンに指定されています。
穴吹高校周辺
riskmap-anabuki-hs穴吹高校の体育館と校舎が見えてます。
このあたりは穴吹谷土石流イエローゾーンに指定されています。
JA美馬穴吹支所の近くには、大平谷土石流危険渓流の看板があります。
さらに道路を上がって行くと途中に砂防ダムがあります。
このあたりは大平谷土石流イエローゾーンに指定されています。
穴吹小学校周辺
riskmap-anabuki-elementary-school天理教教会のそばの用水路を上流へ上がって行くと、小屋谷には砂防ダムがあります。
この辺りは建物もないのでハザードマップに色がついてません。
用水路が道路の下をくぐったあたり一帯は小屋谷土石流レッドゾーンに指定されています。
穴吹中学校周辺
riskmap-anabuki-jhs-2穴吹中学校グランド南側の用水路を上流へ上がっていくと、
ちょっと見にくいですけども、
この用水路のあたりが奈良坂谷土石流レッドゾーンに指定されています。
穴吹川左岸
riskmap-leftbank-of-anabuki-river国道492号線を穴吹川に沿って南に進むと、
国道沿いに、かじや谷土石流危険渓流の看板があります。
このあたりは平野谷土石流レッドゾーンに指定されています。
穴吹川右岸
riskmap-rightbank-of-anabuki-river-1穴吹川右岸の道路を、穴吹川の上流に向かって進むと、
橋のそばに西の谷土石流危険渓流の看板があります。
この谷川の上流には砂防ダムがあります。
このあたりは西の谷川土石流レッドゾーンに指定されています。
ハザードマップでは、レッドゾーンが途中で途切れてます。
穴吹川の河原には建物がないのでハザードマップに色がついてません。
もし穴吹川が流れていなければ、レッドゾーンがもっと広がっているかもしれません。
さっきの場所からが穴吹川に沿って下流に行くと、
橋のそばに猪の谷土石流危険渓流の看板があります。
このあたりは、谷川に沿って広い地域が、猪ノ谷土石流レッドゾーンに指定されています。
このように、穴吹川に沿って、いくつもの土石流レッドゾーンが指定されています。
大雨警報が出た場合には、ここを通らずに回り道をしましょう。
ハザードマップはちょっと難しいですが、
徳島県庁ホームページの徳島県土砂災害情報システムにアクセスすると、
土砂災害警戒区域などを見る事ができます。
皆さんも家族の方と一緒に見ていただいて、
自宅の近くに土砂災害などの危険な場所があるかどうか、確認してください。
これで私たちはもう安心!

今まで、防災についてあまり考えた事がなかったんです。
でも、テレビで災害のニュースを聞くたびに、
地震が起こったり、土砂災害があったりして、
私の家族や友だちが亡くなったり、長い間停電になったらどうしようと
心配でした。
今までは、どこが危険な場所なのか分からなかったけど、
講師の防災士会・徳島県支部の先生の話を聞いてからは、
迷わずに避難できるので、本当に安心です!
ふだんからハザードマップで危険な場所を確認しておきましょう。!
最後にもう一度、結論を言います。
水害・土砂災害に備えて、
私たちはふだんからハザードマップで危険な場所を確認しておいて、
避難する際は、避難行動判定フローに沿って早めに安全な場所へ避難しましょう。!




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